最新記事

ニュースデータ

世界一「チャレンジしない」日本の20代

意識調査によるクリエーティブ志向・冒険志向の比率は断トツで世界最低

2015年12月1日(火)17時00分
舞田敏彦(教育社会学者)

構造的問題? 新卒一括採用という日本特有の慣習が若者のチャレンジ精神を阻害している側面もある Yuri_Arcurs-iStockphoto

 企業の人事担当者に「どういう学生が欲しいか」と尋ねれば、「自分で考え積極的に新しいことを提案できる人」、「失敗を恐れずチャンレンジ精神が旺盛な人」という答えが返ってくるはずだ。紋切り型と言えばそうだろうが、いつの時代でも企業はこういう若者を求めている。

 では実際の若者は、こうしたクリエーティブな資質やチャレンジ精神をどれだけ持っているのだろうか。2010~14年に各国の研究者が実施した『世界価値観調査』では、「新しいアイディアを思いつき、クリエーティブであることを大切にしている」と「冒険してリスクを冒すこと、刺激のある生活を大切にしている」という項目について、自分が当てはまるかどうかを聞いている。<図1>は、日本とアメリカの20代の回答をグラフにしたものだ。

maita151201-chart01.jpg

 クリエーティブ志向の肯定率(黄色枠)は、日本が50.9%、アメリカが73.9%となっている。冒険志向はもっと差が大きく、両国では倍以上の開きがある(日本23.1%、アメリカ55.8%)。あくまで自己評定の結果ではあるが、日本はアメリカに比べて若者のクリエーティブ志向や冒険志向が低い。世間でよく言われることと合致している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮、日中韓首脳宣言に反発 非核化議論「主権侵害

ビジネス

独IFO業況指数、5月横ばいで予想下回る 改善3カ

ワールド

パプアニューギニア地滑り、2000人以上が生き埋め

ビジネス

EU、輸入天然ガスにメタンの排出規制 30年施行
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発」で吹き飛ばされる...ウクライナが動画を公開

  • 2

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像をウクライナが公開...シャベルで応戦するも避けきれず

  • 3

    「なぜ彼と結婚したか分かるでしょ?」...メーガン妃がのろけた「結婚の決め手」とは

  • 4

    カミラ王妃が「メーガン妃の結婚」について語ったこ…

  • 5

    少子化が深刻化しているのは、もしかしてこれも理由?

  • 6

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」.…

  • 9

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 10

    胸も脚も、こんなに出して大丈夫? サウジアラビアの…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシアの「亀戦車」、次々と地雷を踏んで「連続爆発」で吹き飛ばされる...ウクライナが動画を公開

  • 3

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 4

    「なぜ彼と結婚したか分かるでしょ?」...メーガン妃…

  • 5

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 6

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」.…

  • 7

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 8

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 9

    自爆ドローンが、ロシア兵に「突撃」する瞬間映像を…

  • 10

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレ…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中